インフルエンザ

師走に入り、だいぶ寒くなってまいりました。いかがお過ごしですか。もろおか整形外科の諸岡です。
今年もインフルエンザ予防接種の季節となりました。インフルエンザの流行は、1月上旬から3月上旬が中心でワクチンが十分な効果を維持する期間は接種後2週間後から5ヶ月とされていますので、12月中旬頃までに接種をすませると良いと思います。体調がよければ早めの接種をお勧めします。今年は3価ワクチンといい新型と季節型香港A型とB型が入っています。接種回数は13歳未満は2回(3,4週あける)に分け接種。13歳以上は1回で問題ありませんが、既往症により2回行うこともあります。そして接種だけでは安心せず、うがい、手洗い、マスクの着用等も心掛けて下さい。本年も色々と有難うございました。体調に気を付けて良い年末年始をお過ごし下さい。来年が皆様にとって良い年になりますようお祈りしております。

秋の運動習慣

ようやく秋らしく過ごしやすくなってまいりました。みなさまいかがお過ごしでしょうか。もろおか整形外科院長の諸岡です。
先日クレージーキャッツのメンバーの谷啓さんの悲報が入ってきました。新聞によると、2階に上がる際つまずいて手をついて受け身をとることが出来ずに顔面を強打、死因は脳挫傷ということでした。
今回私が気になったのは、階段の下りで転落したのではなく、階段でつまずいて転倒ということです。足腰が弱ると足が上がらず、眼も見えずらくなり段差を誤ってつまずき、手の力や反射神経の衰えでとっさに手をつくことが出来ないという
私達の身の回りでも十分起こりえる状況です。最近の調査結果では交通事故より自宅での事故死が2倍以上と言う報告もあります。
超高齢化を迎えるにあたり私達はこの事を教訓にしなければいけません.
健康寿命を長くするためにも足、腰を鍛える運動は有効です。3月の北一ニュ―スにも書いたロコモ運動など毎日続けられる体操療法で筋力を維持することの重要性が増してきています。最近運動をしていない方は、この秋ぜひ運動、散歩やラジオ体操他1日20分位身体を動かしストレス解消、筋力アップし健康にお過ごし下さい。

熱中症

避暑の侯、如何お過ごしでしょうか。もろおか整形外科の諸岡です。
今回は熱中症について書きたいと思います。熱中症とは、体温調節能力を超える高温により体に熱がこもり内臓、筋肉を障害する状態です。
特に高齢者に多い原因は、1)体温調節機能の低下(汗が出ずらく体温を下げる作用が弱い)、2)水分摂取量が少ない(夜間尿のため水分を制限している。)3 ) 脱水(腎臓の機能が弱いと水分が排出されてしまう)
予防は、日中8回位の定時のこまめな水分補給(塩分の入ったもの)を習慣にする。直射日光を防ぐ帽子の着用。暑い日中の外出を避ける。睡眠不足は熱中症を引き起こしやすい為熱帯夜の翌日は注意しましょう。
真夏は屋内での熱中症も増え、マンションの浴室、最上階は湿気、暑さがこもりやすい場所は要注意です。
高齢者は冷えによる神経痛、関節痛から冷房を避ける傾向にありますが暑さによる負担は想像以上なので冷房も適度に利用しましょう。
服装にも気を付け(クールビズ)吸湿、通気性のよい素材で熱を吸収しない白系統にすると良いでしょう。では皆様元気にこの夏を過ごしましょう。

捻挫

皆様如何お過ごしですか。もろおか整形外科の諸岡です。
暖かくなり、体を動かす機会が増えてきたのではないでしょうか。
運動には捻挫がつきもの。捻挫は、靭帯や関節包が捻りの力で損傷を受けた状態です。原因には、疲労、筋力低下、柔軟性の低下、不意の事故などあげられます。
もし捻挫してしまったら、治療のポイントは腫脹と内出血を最小限に抑えることです。
そのためR,I,C,E,(ライス)療法を行います。①ケガをしたらその部分を安静にする(安静、Rest) ②腫脹を最小限にするため冷やす(冷却、Ice)アイスノンや氷で冷却しながら冷感シップを使用して下さい ③圧迫により内出血による 腫脹をおさえる(圧迫、compression) ④患部を挙上することにより局所の腫脹を間接的におさえる(高挙、Elevation)
捻挫後は早めに上記を行い、その後は初期固定(サポーター 、テーピング)により安静をはかることが大切です。当日は入浴など保温は避けて下さい。もし捻挫の痛み、腫れなどがありお困りのとき時は、早めに近くの整形外科を受診してみて下さい。では、運動前後の十分なストレッチを心掛け、ケガのないようスポーツを楽しんで下さい。

ロコモティブシンドローム2

桜の花も満開を迎えました。皆様いかがお過ごしですか。もろおか整形外科の諸岡です。
前回はロコモティブシンドローム(関節や筋肉の衰えでおこる寝たきり状態になる危険性)についてお話致しました。
今回は7つのロコチェックをしてみましょう。
□1)片脚立ちで靴下がはけない □2)家の中でつまずくことがある □3)階段を上がるのに手すりが必要である
□4)横断歩道を青信号で渡りきれない □5)15分続けて歩けない □6)2Kg程度の買い物(1リットル牛乳パック2個程)持ち帰るのが困難である
□7)家の中で掃除機の使用、布団の上げ下ろしなどが困難である
上記7つのうち1つでも当てはまればロコモが疑われます。次のロコトレ(ロコモーショントレーニング)を行っていきましょう。
①開眼、片脚立ち訓練(骨力トレーニング) 右(1分)左(1分)×朝昼夜(3回)=1日(6分) 片足立ちは両足立ちの2,75倍の負荷がかかり、片足立ち1分=50分間歩行に相当
ご高齢の方は机や平行棒につかまりながら行うと良いでしょう。
②スクワット(股関節の体操) 無理せず4~8回 ③その他 ストレッチ、関節の曲げ伸ばし、ラジオ体操、ウォーキングなどです。
ロコモの運動訓練をイラストなどでより詳しく知りたい方は日本臨床整形外科学会のHP内もご覧下さい。
自分の体力に合ったレベルから少しずつ始めてみましょう。

ロコモティブシンドローム

梅のつぼみもふくらみかけてまいりました。皆様いかがお過ごしですか もろおか整形外科の諸岡です.
今回から2回にわたり ロコモティブシンドロームについて お話致しましょう
ロコモティブシンドローム(運動器症候群)とは 運動器の障害により 要介護になるリスクの高い状態になることです。
ロコモティブとは 「運動器」=「骨 関節 靭帯 脊椎 筋肉 腱 末梢神経など、体を支え(支持)、動かす(運動、移動)役割をする器官の総称です
最近よく耳にするメタボは内臓の病気で健康寿命が短くなるのに対してロコモは運動器の障害が原因でおこります。
運動器の障害の原因には、①(運動器自体の疾患)と②(加齢による運動器機能不全)があります
①運動器自体の疾患は変形性関節症、変形性脊椎症や骨粗鬆症などにより筋力低下、痛みにより体力、移動能力の低下をきたします。
②加齢による運動器不能は筋力低下をともない容易に転倒しやすくなります。
年をとり要介護になることを避けるため健康寿命の延伸、生活機能低下の防止などのための予防、早期発見、早期治療が重要となります。
次回は、 早期発見のためのチェック項目をお話致します。 本年もどうぞ宜しくお願い致します。